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サンライズビルⅡ3階
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E-mail:
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日本マーモセット研究会は、マーモセットの実験動物としての開発と、生物科学、医学、薬学研究、再生医療、創薬への利用のために必要な知識と技術の普及、学問水準の向上に貢献することを目的に2012年に第1回大会が開催されました。その後、学術交流と研鑽を積む場として、日本マーモセット研究会大会を毎年開催して参りました。今年度は、私、山森が第12回の大会の大会長を務めさせていただくこととなりました。
前回大会のCOVID19感染症パンデミックに加えて、2022年2月24日のロシアのウクライナへの直接的軍事侵攻など、私たちの予想を遥かに超える事態が国際的に進行しています。こうした状況と並行して、生命科学・医学もまた新たな大きなうねりを前にしているように見えます。19世紀、ダーウイン・メンデルによって切り拓かれた進化学・遺伝学が、DNAの二重らせん構造の発見(1953 年)を契機に分子生物学の爆発的とも言える進展が進みました。その結果、ヒトDNAの全塩基配列の解明や遺伝子編集技術など、生命倫理の根幹に関わる問題が提起されるまで、革命的技術が進みました。不治と言われた癌でも、抗体薬等により、手術なしで、完治する場合もあるようになりました。しかし、全ての癌治癒が可能ではありませんし、また、認知症でも、確立した治療法が開発されるには至っていません。生命科学・医学が解決すべき課題は、尚、多いと言えます。一方、分子生物学による生命科学の変革とは別の方向からの、ある意味では、それを超える衝撃は、人工知能技術(AI)の進歩です。機械学習法、ニューラルネット法、深層学習等の技術が格段に進歩し、知的ゲームの最高峰である囲碁や将棋のヒトの名手でもAIには、全く対抗できず、むしろそれを教師として、次の対戦に具えるようになりました。こうしたAI技術は生命科学の各分野に広く深く浸透して行くとともに、所謂「2045年問題」、「シンギュラリティ問題」なども議論されるようになりました。この議論は、脳科学の将来展望や人類とAI技術の関わり方とも深く関わっていると思われます。
このような生命科学を含む科学技術の多面的、且つ急速な発展を考えると、今後、医学と生命科学に問われるのは、生命現象の解明を継続しながら、生命科学・医学や人工知能の技術の革命的進展の成果を如何にヒトの生活の質を長期に亘りより豊かにするのに生かすのかということでしょう。その視点から見ると、霊長類モデル動物としてのマーモセット研究が非常に重要な意義をもっていることを改めて実感します。従来から、生命科学・医学のモデル動物として、マウスが圧倒的に重要な地位を占めていますが、およそ4000万年前にヒトと分岐したマーモセットは、霊長類としての特徴をヒトと多く共有し、それゆえに、認知、社会性、高齢化に伴う疾患の対応など、従来のマウスモデルでは、十分に取り扱えなかったヒトの認知や生活の質とより直接に関連した研究テーマを対象にすることができます。
12回大会では、オンライン会議のメリットを生かした国内外のマーモセット研究成果の発表と今後のマーモセット研究の新展開の方向性を会員各位で共有できる大会になる事を企画しています。 皆様におかれましては、是非とも本大会の活動にご理解をいただき、大会の成功と今後のマーモセット研究の発展に向けてご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
大会名 | 第12回 日本マーモセット研究会大会 ~生命科学・医学への新たな研究展開を目指して~ |
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会 期 | 2023年 2月 7日(火)、 8日(水) |
会 場 | オンライン開催 |
参加費 |
正 会 員 :事前登録 3,500円 正規 4,000円 学生会員:事前登録 2,000円 正規 2,500円 |
組織委員 | 大会長 山森 哲雄(理化学研究所 脳神経科学研究センター) |
主 催 | 日本マーモセット研究会 |
プログラム (予定) |
特別講演、一般演題発表、シンポジウム、器材展示(virtual)など |
参加人数 | 約200名(予定) |
運営事務局 (お問合せ先) |
日本マーモセット研究会事務局 〒162-0814 東京都新宿区新小川町5-20 サンライズビルⅡ3階 株式会社アドスリー内 TEL: 03-3528-9841 TEL: 03-3528-9842 |